『うるし珠』アクセサリー
Wajima Urushi Lacquerware: Accsesory
升井さんは分業制の輪島塗のうち、最後の磨き上げの工程となる「呂色」を手がける職人だ。その技術を活かし、天然貝でできた真珠核や木珠に天然漆を塗って仕上げる、オリジナルの『うるし珠』アクセサリーの制作を行っている。 漆刷毛で丁寧に手塗りし、手のひらや指で磨き上げて美しい光沢を出す技術は、輪島塗のうつわと変わらない。地の粉を使ったニュアンスのあるくすみカラーの珠、雲母で幻想的に加飾した珠など、身につける人が選べる楽しさもある。
能登半島地震では輪島市の中心部にあった自宅兼工房が全壊した。瓦礫の中から道具や作業途中の珠を拾い集める中で、「この仕事をやり続ける」と決めた。現在は仮設職人工房で制作に専念している。