審査会レポート

令和6年度の選定商品審査会を12月19日、20日の二日に分けて実施いたしました。当センターのチーフディレクターに古美術販売や建築などの分野で活躍中の2氏を審査員に招へい。石川で生まれた多種多様な商品が並ぶ中で、応募者のプレゼンテーションや審査員による寸評・助言などが行われ、14事業者の商品が本年度の選定商品として認定されました。

事務局から

石川県デザインセンターの選定商品事業は、優れたデザインの商品を全国に紹介し、少しでも多くの方々の手に取っていただくための支援を行う事業で、昭和62年度から実施しています。
この事業をきっかけに全国の百貨店や専門店などへ販路を拡げた先例も多数あります。つくり手の皆さんには、審査員の先生方のアドバイスに耳を傾け、反映できるものは反映しながら、さらなる飛躍につなげていかれることを期待するとともに、商品が1人でも多くの方々の手にわたり、愛され喜んでもらえることを願っています。

石黒 太朗

石黒 太朗 古美術販売、(株)石黒商店 代表取締役

昨年から早1年、今年も石川県の伝統に裏打ちされた個人、法人が集まりました。皆さん、売れ筋を良く研究されていましたし、勉強させられました。どの分野にも言えるのは成熟した、また緩やかに減少し始めている市場に新商品を売り込む事の難しさ、また外国人の方にも売れるような、色、素材、環境対策などの視点が加わり始めていたことです。じばさんギャラリーや東京八重洲のいしかわテラスなどで実物を手にとってご覧くださることを期待いたします。

やまだのりこ

やまだのりこ 建築家 あとりいえ。代表

生み出された背景を知りました。歴史や文化、お土地柄、なによりそれらを伝えたいとする熱量が大きく、心地のよいひとときでした。日々の生活で触れる機会を増やす中、材料や素材本来の輝きやストーリーまで深く知ってもらえたら。関わられている方々自身が魅力的で、其々の分野のファンを増やしたい気持ちがより一層強くなりました。前向きなパワーいっぱいで、心強さも感じています。カタチは違えど、きもちは同じ。ともに。

志甫雅人

志甫 雅人 (公財)石川県デザインセンター 事務局長・チーフディレクター

今回も、器やアクセサリーにとどまらず、インテリアや暮らしの道具が数多く集合しました。またその素材や製造技法も多種にわたり、石川県のものづくりの多様性に驚かされます。
企業経営者や職人、工芸作家、デザイナーが知恵を絞り、得意の技を駆使した提案商品たちは、かっこよく、ほっこりとした豊かな気分にさせてくれます。そんな魅力あふれる、いしかわの「きもちとかたち」をお届けしますので、愉しんでいただけたら幸いです。