輪島塗 輪島キリモトの職人の作品
Wajima Urushi Lacquerware; Various Lacquer Products
江戸後期から 200 年以上にわたって「木と漆」の仕事に携わってきた輪島キリモト。七代目の桐本泰一さんは産地内では珍しく木地、漆塗り一貫生産を手がけ、使い手の心に響く製品を開発してきた。「キリモトの宝は職人。職人の名前で木や漆の仕事を発信したい」と桐本さん。倉庫に眠っていた貴重な素材を活かし、6名の職人が、それぞれのきもちとかたちを表現した。
熟練の木地師、隅さんが作ったのは、輪島産の漆の木を使った干菓子皿。黄みがかった特徴的な色味と表情をそのままに透明なガラス塗料で仕上げている。シンプルだからこそ、美しく仕上げるには高度な技術が求められる。キリモト初の女性職人、今瀬さんが下塗りから上塗り、加飾まで手がけた引き盃と、木を削る、刳り出すといった細かな手仕事が得意な久保田さんの箸を合わせて。