幾何学的家具
いつの時代にも合うシンプルなラインを、木と鉄で。
NEUTRAL WORK STUDIO PRO
濱田 健慈
シンプルなラインでありながら、しっかりと存在感を放っている椅子。 素材は木と鉄だ。 家具工房を開いて 10 年になる濱田さん。 ものづくりが好きで、溶接工として 3 年間働いた経験を持つ。 そのとき得た溶接技術が、木と鉄を使う家具につながった。 家具づくりについていえば、さまざまな古い家具を分解して構造を学び、自分の体と手にしっかり覚え込ませたという独学派。 試作品は自ら使用して座り心地を丁寧に確かめている。
「個性的なデザインが好きですが、機能性を追求していくと、どうしてもシンプルなラインになりますね」。 例えば Credle chair は、鉄のしなりを応用したロッキングチェアで、座り心地を重視した。 直線をシンプルに組み合わせた Chair 01 は、強度の限界まで木材を細くし、軽さを実現している。 背もたれに鉄を採用した Iron chair は濱田さん得意の鉄をふんだんに使った作品。 どれもすっきりと洗練されたデザインが特徴だ。 工房では椅子だけでなく、テーブルや食器棚、キッチンまで、注文に応じて制作している。
「いつの時代にも必要とされ、どんな場所にもなじむ家具づくりを木と鉄で造り続けていきたい」と濱田さん。 これからの活躍が楽しみである。