台 皿
Plate
john という作家名は、九谷焼技術研修所時代のあだ名とのこと。
「由来は忘れたけれど、初心を忘れないように名乗り続けています」とご本人。もっとも研修所を卒業してすぐ陶芸を仕事にしたわけではなく、陶芸教室に通ったり、工芸やアートを見たりといったインプットを続けながら、アウトプットのときを待っていた。
john としての初めての本格的な作品が、2022年度石川県デザイン展で入賞したこの台皿。信楽の赤土を用い、和絵具と3種類の釉薬、金彩を使って模様をつけている。直線や円、四角を組み合わせた構成がモダンで、テーブルの上でのコーディネートが楽しい。上から見て美しいだけでなく、真横からの景色も秀逸。高台に大きなスリットが入り、遊びのあるアクセントになっている。