アクセサリー
Accessories
竹を割り、薄く剥いでヒゴをつくり、美しく理に適ったかたちを編んでいく。金沢では茶の湯とともに竹工芸が発展してきた。橋本さんも普段は茶道具や花籠などを作っている。
アクセサリーシリーズは、竹という素材の軽さを活かして創作した。モダンな印象の片耳ピアスは、茶籠の「環(かん)」がモチーフ。竹工芸に欠かせない籐で組んで編み込み、大小を染め分けてつないでいる。大ぶりだがアースカラーが肌になじんで使いやすい。このほか、金沢で盛んな能の装束の文様に由来する亀甲型ピアス、兼六園の冬の風物詩・雪つりのイメージを金箔で表現した煤竹イヤリングがある。
「奇をてらうのではなく、基本を大切にし、伝統を踏まえて新しいものをつくっていきたい」と語る橋本さん。金沢でつくり、金沢から発信していく意味を問いながら、竹に向き合っている。