|
||||||||||||
|
|
||
23歳。若さは、枠にとらわれない。「パスタやカレーが好きなので、それに合う器を考えようと思った」と、動機はいたって単純だ。しかし、既成の枠組みにとらわれていては、漆器で洋食器を作る発想は出て来ない。食卓ではなくダイニングテーブル。一汁三菜ではなくパスタやチャーハンやサラダ。そんな現代の食事情に溶け込む「洋漆器」。
|
パスタ皿は、どこも滑らかな曲線を描くフォルムで構成されている。手にしたときにしっくりとなじむ玉縁の“R”の加減、料理のシズル感を引き立てるマットな質感など、使いやすさをどこまでも突き詰めた。カップには、櫛目のような筋。これは、テーブルに手を置いて持った時に中指が当たる部分に引いてあり、すべりにくいというメリットを生んでいる。スプーンの丸みはパスタ皿の曲線にぴたりと合い、最後のひとすくいまで気持ちよく食べられる。 「使いやすいデザインこそかっこいい」という浅田さん。今の住空間やファッションの傾向などを頭に入れながらデザインを考え、どんな料理も受け止める懐の深い器が完成した。誰もが心地よく使える「かっこよさ」が彼の信条である。 |
|
|||||||||
|