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4色の漆の「だんだんマグ」は、段々の形状に加え、ありがとう(だんだん)の意味が込められている。朝を迎えられてありがとう、一日を無事に終えられてありがとう、との感謝とともに 大好きなお酒などを楽しんでいただきたいとの思いからだ。「HIYOKO片口」は幼い頃縁日で亡父におねだりしたひよこを、両手でそっと包みこんだ手の感触を形にした。純永さんの器はどれも、心の中にしまわれていた忘れがたい思いがイメージされている。そして手に心地よくなじみ、温もりを伝えられることを大事にしたものばかりだ。 近年は同じフォルムを4色で提案するシリーズを数多 |
く手がけていて、だんだんマグもHIYOKO片口も、本朱、洗朱、うるみ、黒の4色の漆が塗られている。家族がそれぞれの彩を楽しみ、同じ料理も4つのパターンでビジュアル的に遊べるようにと。食卓が華やかになり、会話も弾む。まさに五感で料理を楽しむ女性ならではの、細やかな感性に溢れている。 漆の匂いを嗅いで育ち、塗師家に嫁ぎ、宿命的とも感じる漆との繋がりの中で、自分らしく自分が欲するイメージを形にしていく純永さん。臍の緒を入れる漆小箱や位牌、仏壇など、思いがけないデザインや色合いで驚かせてくれる。輪島塗にまだまだ大きな可能性を見ているようだ。 |
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