| 輪島の中心地、輪島都市ルネッサンス事業で昔の街が蘇った馬場崎（ばんばざき）に塩安漆器工房「藹庵」（あいあん）がオープンしたのは昨年の夏。藹庵の「藹」は和気藹々。気持ちが安らぎ、元気で盛んになると言う意味。漆の持つ温かさ、穏やかさ、優しさに直に触れて頂き、輪島塗本来の良さを再認識してほしいとの願いから生まれました。ご主人の眞一さんと奥様の愛子さんは、学生時代の合ハイで知り合って、生年月日が全く同じというご夫婦。口下手の眞一さんが思いのほか食い下がり、東京は自由が丘のお生まれという愛子さんと結婚して25年。「なんだか輪島に呼ばれたようで」と、輪島での生活もすっかり板につきました。ずっと主婦として家庭を守っていましたが、数年前から漆器組合の商品開発研究会に参加したり、女性で作る「彩漆会」メンバーとして、東京ドームのテーブルウェアフェスティバルに招かれたりと、女性の立場から新しい漆を提案しています。 |
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今回紹介するものは、お正月の道具に欠かせない屠蘇器と重箱。せっかく揃えても１年に一度しか使わないのではもったいない。もっと気楽にもっといろんな時に楽しんで頂ければと、都会の生活にも合うシンプルでモダンな物を作ってみました。形は夫、蒔絵の提案は妻、夫婦初めての取り組みです。棚の中にしまい込まないで、一年を通じて輪島塗を愛して欲しいというご夫婦の願いです。 |
