審査会レポート

令和元年度の選定商品審査会を11月28日、29日の二日に分けて実施いたしました。当センターのチーフディレクターにデザインやプロデュースなどの分野で活躍中の2氏を審査員に招へい。石川で生まれた多種多様な商品が並ぶ中で、応募者のプレゼンテーションや審査員による寸評・助言などが行われ、18事業者の商品が本年度の選定商品として認定されました。

事務局から

石川県デザインセンターの選定商品事業は、優れたデザインの商品を全国に紹介し、少しでも多くの方々の手に取っていただくための支援を行う事業です。昭和62年度から実施し、東京ビッグサイトのインターナショナルギフトショーへの出展は本年度で19回を数えることとなりました。この事業をきっかけに全国の百貨店や専門店などへ販路を拡げた先例も多数あります。つくり手の皆さんには、審査員の先生方のアドバイスに耳を傾け、反映できるものは反映しながら、さらなる飛躍につなげていかれることを期待するとともに、商品が1人でも多くの方々の手にわたり、愛され喜んでもらえることを念願しています。

大谷 友理

大谷友理 金城大学短期大学部美術学科 助教

何かひとつのプロフェッショナルでありながら、異なる分野に関心を寄せて追求し、軽やかにモノとモノの境界を曖昧にする。手に取る者に汲み取る力が問われているような、アート作品を観て「これってこういう意味じゃない?」と解釈を楽しむような、そんなワクワク感がありました。いちデザイナーとしては、皆さんのマルチな才能におののき、身の引き締まる1日でした。総デザイナー時代も遠くないですね!

正理美和子

正理美和子 zuiun マネージャー

作り手の「こんなのあったらいいな」をカタチにした、より身近で普段使いしたくなるようなアイテムが多く見受けられました。伝統的な技術に今の感覚が加わって、また新たな石川のモノづくりが始まっています。「使われる幸せ」に恵まれたモノが、石川からたくさん生まれていくことを嬉しく、そして誇らしく思うとともに、作り手と使い手を結ぶ伝え手としての私たちセレクトショップの役割を再認識しました。

志甫雅人

志甫雅人 (公財)石川県デザインセンター 事務局長・チーフディレクター

東京の展示会場でアテンドをしていると、来場者の方々から「石川県は多様な素材があり、作り手がいますね」という声をよく耳にします。今回もこれまでと同様に多種多様な「きもちとかたち」が集まりました。古いものと新しいものがほどよく混ざり合っているいしかわの生活感から生まれた、「今本当に欲しいもの」を一つでも多く見つけ出していただけたらありがたいと思います。