『金沢ブートニエール』
Kanazawa Boutonnière
「ブートニエール」とは、男性用のジャケットのラペルにあるボタン穴のことで、そこに挿す飾り花をこう呼ぶこともある。英国ロイヤルファミリーの紳士は、公的な場に立つとき必ずといっていいほどブートニエールを付けている。
「金沢をイメージする工芸の花を飾ろう」とのコンセプトで開発されたのが『金沢ブートニエール』だ。加賀藩前田家の家紋と金沢市章に使われている「梅」を共通のモチーフとし、金沢在住の若手作家 8 名がそれぞれ専門の工芸技法・素材を使って制作した。紳士だけの愉しみに留めるのはもったいない。淑女がコサージュ代わりにコートやニットに付けても映えるだろう。
金沢の老舗印刷会社が立ち上げたプロジェクトだ。地元の工芸文化の支え手でありたいという思いがある。ブートニエールは最初の一歩。「梅」をアイデンティティとして、今後も新しい工芸の花を咲かせていく。