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純金とプラチナからなる「純金プラチナ箔」は、箔座が独自開発した合金箔だ。融点が異なる上に、硬いプラチナを混ぜ込んで1万分の1m m単位に製箔するには、極めて高度の技術が要求される。質の良い箔づくりにこだわる箔座ゆえの技であり、光である。凛とした輝きの「永遠色」(とわいろ)は金99%プラチナ1%。独特の色と質感をまとう「久遠色」(くおんいろ)は金90%プラチナ10%。変色しやすい原料は一切含まず、屋外での活躍も期待されている。その魅力を余すところなく伝える手段に、高岡さんは山中漆器の「千筋挽き」を選んだ。 | 伝統のろくろ挽きを駆使して生まれる器は、この上なくシンプルで端正なフォルム。表面に無数の筋を刻み、美しい表情をたたえている。ここに純金プラチナ箔を置くことで光を誘導し、精緻な筋の連なりが気高い輝きと陰影をもたらす。内部はあえて拭き漆で仕上げ、使い手に温もりを提供した。箔座の商品開発の基点は、金沢箔への尽きせぬ思いと誇りにある。「職人たちは皆、心を込めて箔を作っている。このすばらしい伝統を間違いのない形で伝えていかねば」と語る高岡さんである。 |
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