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・平成11年度選定商品カタログ

石川のクラフト・こだわりのクラフト 「そこはかとなく、2000年夏」
石川県には、輪島塗、山中漆器、九谷焼などの素晴らしい伝統工芸が、今に受け継がれています。
しかし、こうした伝統工芸ばかりでなく、今の生活をより楽しいものとするために、現代感覚に溢れ、使い勝手のよい、手頃な価格のクラフトも沢山あります。(財)石川県デザインセンターでは、こうしたクラフトを「石川県デザインセンター選定商品」として選定する「デザイン推奨事業」を、昭和62年度より実施してきました。
しかし、選定された人たちからは「選定されたメリットをもっと考えてほしい。自分が作った作品を理解して、取り扱ってくれるお店を探して欲しい」という声が高まっていました。  そんな時、小さなクラフト関係の専門店から「売るものがなくて困っている。何か変わったもの、新しいものを」「有名作家の次の次にくる若い作り手を紹介して欲しい」という声が聞こえてくるようになりました。
さらに、生活者からは「ちょっとくらい高くていいから、気のきいた普段使いのお茶碗やお椀は、どこへ行ったら買えますか」という声さえ、聞こえてくるようになりました。
こうした声を受け、よく周りを見回してみると、クラフトに取り組むベテランたちに加え、工芸やデザインの学校で沢山の若者が学び、その卒業生も小さな工房を構え、着実に力を付けてきていました。また、産地の工房で伝統的な工芸の製作に従事しながらも、自分の時間で思い思いの創作に取り組み始めた若者も少なくありませんでした。
この事業では、こうしたクラフトに取り組む作り手たちとその作品を紹介します。
選定に際しては、「色や形が良いか」「焼きや塗りがしっかりしているか」という商品としての基本的な要素に加え、「クラフトマンシップに満ちているか」「使い手の、使う場面を考えているか」「無理のない造形で、自らの体験に基づいて作られているか」ということも考慮しています。
食生活の器が中心ですが、いかに使われる場面をイメージするか、来るべく今年の夏をいかに涼しく過ごせるか。「そこはかとなく、2000年夏」をイメージしています。  平成11年度は、若い作り手の紹介に加え、石川県クラフトデザイン協会の協力により実施した新商品開発事業の成果、ベテランからはこだわりのクラフトをテーマにご出品をいただきました。
皆様方の積極的なご利用を期待しています。

平成11年度 (財)石川県デザインセンター選定商品 実施概要
主催 (財)石川県デザインセンター
内容
1. 作品の募集
(1)勧誘するテーマの設定(テーマ設定委員会)
日 時: 平成11年8月30日(月)
内 容: 県外のデザイン・流通の専門家、県内の工芸支援機関の担当者を交え、クラフトの販路拡大の方策、注目される商品分野の検討、勧誘する企業や作家のリストアップを行いました。
参加者: 専門家
・大高申一(ビジネスガイド社大阪支社長)
・大沢順子(商品計画プロデューサー)
ほか県内の工芸・デザイン関係者にもアドバイザーとしてご意見をいただきました。
決定テーマ: 1. 「クラフト・ニューウェーブ」
2. 「使い手の期待を形に」
3. 「こだわりのクラフト」
(2)申請要項の配布及び勧誘(9月〜10月)

2. 審査会及び意見交換会
日 時: 平成11年12月17日(金)
参加者: 専門家
・小松喨一(金沢美術工芸大学名誉教授)
・大沢順子(商品計画プロデューサー)
ほか県内の工芸・デザイン関係者にもアドバイザーとしてご意見をいただきました。
内 容: ・作品審査
・出品者を交え、作品の講評と意見交換
審査基準: 選定商品としての、基本的な考え方は概ね次のとおりです。
1. デザインマインドの高いもの
・オリジナリティに溢れ、創作意欲の高いもの。
・生活に対する姿勢、社会に対する信頼性が高いもの。
・地域の特性を踏まえていること。
2. 生活者のニーズを追及し、商品価値の高いもの
・機能性、安全性、計画生産性について考慮し、妥当な価格で、商品価値の高いもの。
(非常に趣味性の強いものや特に高価なものなどは、審査の対象としません)
・時代性、市場性など生活者のニーズに対応するもの、また生活者のニーズを喚起するもの。

3.選定商品の普及
(1)ギフトショー大阪併催「ハンドメイドギフト&クラフトフェア」に出展
日 時: 平成12年3月1日(水)〜3日(金)
会 場: インテックス大阪
(2)選定商品カタログの作成
選定商品と作り手の思いなどを掲載したカタログを作成し、展示会等で配布する。
(3)デザインコーナーでのPR
・東京(石川県観光物産東京案内所)
・大阪(ほっと石川なにわ館)
・金沢(石川県伝統産業工芸館