不易流行の漆器づくり
いつの時代も美しい、上質なデザインを追求する。
株式会社 我戸幹男商店
我戸 正幸
流れるような曲線のフォルム、美しい木目。
研ぎ澄まされたシンプルな形状は高い芸術性を備え、まさに用の美を感じさせてくれる。 一汁三菜という日本の食文化をかたちにした 「TSUMUGI」 は、蓋も器として使えるほか、6つの器をスタッキングできる優れものだ。
山中漆器といえば、ろくろ挽き。 その高度な技術は他産地の追随を許さない。 木地屋として創業した老舗の4代目にあたる我戸さんは、その技術に心底惚れこんでいる。 「優れた技術にデザインという付加価値を付けて、山中漆器にしかできないものを提案したい」 と、デザイナーとコラボレートし、木地師の仕事を存分に生かす漆器づくりに心血を注ぐ。 妥協を知らない職人とデザイナーの真剣勝負。 漆器を知りつくす我戸さんにとって、両者をコーディネートする仕事も真剣勝負だ。 コンセプトは 「不易流行」。 変わらないものと変化し続けるもの、相反する概念を合わせること。
「奇をてらったものではなく、時代を経ても美しいと思えるものを作りたい」。 デザイナーが提案する新鮮なシルエットと、連綿と受け継がれる職人技。 伝統を守り、時の流れに寄り添う。 「不易流行」 の漆器には、時を経ても色あせない美しい存在感がある。