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コバルトブルーの濃淡と銀のコントラストが美しい。シルクロードのどこか、アジアと地中海の文化が交わったあたりで生まれたような印象を受ける。カップや杯に施した文様「瓔珞」(ようらく)とは宝石や貴金属を編んだ装身具で、古代インドの貴族が頭や胸に掛けたものだ。皿の文様である鳳凰は、古代中国における想像上の瑞鳥。こうした文様が東洋と西洋の融合といった雰囲気を醸しているのだろうか。また、ブルーと銀というクールな組合せでありながら、リズミカルな動きを感じさせる筆致、杯のしなやかで
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かわいらしい形状など、女性らしい感性が器に優しさと気品を与えている。 宮吉さんが染付を選んだのは、実家に1300度の本窯があったからだという。染付は素焼きに絵付け、施釉をし、1300度で焼成する。絵が釉薬の下にあるため、時を遥かに超えても色褪せない。そこに悠久のロマンを感じるとも語る。 描くことが楽しい、やきものが好きでたまらない、そんな宮吉さんの思いが器をいっそう魅力的にしている。 |
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