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川合さんの器は、色使いも絵柄も物静かで優しい。食卓にでしゃばることなく、楽しさや華やかさを運んでくる。九谷焼の技術研修所や窯元を経てきたが、九谷焼本来の強い色調や線描とは、むしろ対極的ともいえる。作品は植物を描いたものが多いが、繊細な絵柄を施した染付も手がけ、自らのモチーフを限らない。「いろはマメマメ皿」は、伝統を連想する花鳥もあれば生活用具をユニークに描いたものもあって、 |
なんとも楽しい。丹念に描かれた電気傘には、懐かしさが募る人も多いはず。 年に4回ほど個展を開くが、来場者やギャラリーオーナーの声が最も参考になるという。皿の大きさや反り、碗のかたち、取っ手の大きさ、あるいは絵柄などに対する使い手の要望を、自らの器作りにできるだけ反映させたいと考えている。「日常的に使ってもらえることが何より、ですから」。言葉少なな川合さんの、率直な思いである。 |
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