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クラフトの世界では、常に「創造性」とか「新しい色と形」が求められてきましたが、そんな「新しい物」ではなく、今の生活に「新鮮な感動」を与えてくれるのが坂井さんの手によって甦った器や家具の数々です。坂井さんは明治大学で流通を学ばれましたが、親から引き継いだのは漆器やさんからの下請けの木工所。バブル崩壊後、仕事は半減し、何とかせねばという一心で、石川県デザインセンターの新商品開発の勉強会に参加。下請けではなく、自分で考え、自分で作ることを覚え、初めて作った杉板のテーブルが思いがけず好評で、勢いで自宅もショップに改装。そして歪まない木地を求めて辿り着いたのが古道具だったといいますから、回りから「そんなもの、クラフトじゃない」と叱責されることもありますが、坂井さんだからこそ許される新領域かもしれません。 | 奥さんの和子さんのご専門はやきものです。中学時代の同級生だったというお二人ですが、コーヒーカップのコンクールで、ご主人が木の受け皿を、奥様が陶器のカップを作ったことが夫婦合作のスタートです。奥様の鍋に陽一さんが木の蓋を作った「お気軽なべ」は、蓋が軽くていいわねと夫婦合作の大ヒット。木の皿にやきものの足を付けた小鉢は、取って付けたような夫婦合作。夫婦合作を連呼する陽一さんに、もううんざりよと言いたげな和子さんですが、その顔はまんざらでもなさそうです。 |
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