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内藤広宣さんと紀子さんご夫妻が、白山麓の吉野谷村「吉野工芸の里」に創作の場を求めて8年が過ぎました。裏山が屏風のようにそびえ立ち、冬の雪は大変なものがありますが、静かでまわりに左右されずに創作に打ち込めると、この場所がお気に入り。ガラスは、形を整えたり、吹いたり切ったりと、人の助けがいるもので、奥様は家にというわけにはいかず、二人助け合いながら制作しています。萌生(ほうせい)くん(6歳)、柚太(ゆうた)くん(4歳)、蒼(あお)くん(4ヶ月)の三人の子供たちにも恵まれ、お二人が手を休めた合間を縫って遊んでいます。「ガラス工房蕾」の「蕾」は、紀子さんが作っていたランプの名前に由来するもので、「花は咲いたら散るだけですね。 | でも蕾はこれから花開くのよ」と、花が咲く前の、力の凝縮された、エネルギーの詰まった状態を意味しています。今回ご紹介する、小さなガラスのおひなさまと、金箔で上品で端正なのにハートの文様がかわいい器は、そこはかとなく加賀百万国のイメージです。若くして独立した広宣さんの男性らしいこだわりと、紀子さんの母なるおおらかさの組み合わせの成せる技か、自分が作りたいものを作るだけでなく、お客様に喜んでもらえる、創る衝動に駆られた時の、蕾が開花していくような力が魅力です。 |
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