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漆の微妙な陰影のなかに、シャープに浮かび上がる筋目模様。山中漆器伝統の挽き物技術が際立つシリーズは、イタリア語で“細やかな筋”という意味の「LINEA(リニア)」。形、色、質感など、東京のデザイナーとコーディネーターによって、使い手の立場から徹底的に考え抜かれ、作りあげられた作品である。 「山中漆器を象徴するアイテムを盛り込んだ現代的な器ができないか。」老舗漆器商を営む小原さんは、2年ほど前から従来の殻を打ち破る作品を模索していた。 | たどり着いた答えは、“高度なろくろ技術と塗り”。デザイナーと試行錯誤して完成した器は、伝統美と機能美を兼ね備えながらモダンな薫りを放つ。中心部に艶やかな真塗り、筋目部分に素朴な拭き漆。塗りの変化を楽しむ趣向だ。並べてもぶつからないよう調整した皿の高さ。筋目はさわって心地よく傷も目立ちにくい。「器として魅力的か」を追求した、新しい漆器のかたちがここにある。 |
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