|
||||||||||||
|
| |||||||||
「加賀百万国の万華鏡。今年のテーマはまるで私のためにあるみたいね」と微笑む寺前さん。伝統工芸・九谷焼というと思わず襟を正してしまいそうだが、可愛いボンボニエールや小さな万華鏡の数々に、難しいことを抜きにして手がのびてしまう。 ずっと東京で主婦生活を送っていた寺前さんだが、ご主人の実家が代々続く九谷焼窯元だったことから、50才を過ぎてこの地にやって来た。伝統の九谷焼も素晴らしいけれど、伝統の継承ではなく、「自分が使いたいものを作りたい」という思いが日々大きくなっていったという。普段使いの碗や皿など、お客様から好評をいただくものも次第に増えていったそうだ。 ボンボニエールは、元々はキャンディなどを入れる小さな器。 |
旧藩主前田家から三代にわたり4回ご依頼いただいたものを、今の生活に合わせて楽しんで作ってみたと語る。 万華鏡も、食器だけでなく、いろんな生活の場面で九谷焼を楽しんで欲しいと作ったものだ。大きなものはインテリアに、小さなものはネックレスとして肌身離さずに。もっともっと九谷焼に親しんで欲しいという思いが込められている。 「いくつになっても女は可愛いものが好きなのよ」と微笑む寺前さん。可愛いボンボニエールと小さな万華鏡は、いつまでも小さな宝物であり、少女の笑顔そのものだ。 |
| |||||||||
|