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男のお洒落の小道具は、時計や万年筆ぐらいしかないのだろうか? そんな疑問と、以前東京で見かけた、おじさんが腰からぶら下げたタバコ入れとがヒントになって生まれたのが、今回の作品だ。 アルコールにはからきし弱い中村さんだが、なぜか冷酒だけは飲めることも、ぐい呑みを作るきっかけになったという。熱いものを入れると漆の匂いが立つことがある漆器にとって、冷酒はうってつけ。中村さんが冷酒のおちょこを作ることは、天の采配だったのかもしれない。 気が向いたとき、手が空いたときに一点物として作る器には、変り塗という技法を施す。例えば萩焼のような |
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罅(貫入)の入ったもの、あるいは水面に流した絵の具を掬い取ったような模様、青い貝殻の粉を塗り込んだものなど、いずれもこの世に一つしかないデザインになる。器ごとに作られるカスタムメイドの巾着袋も魅力的だ。 夕暮れ時、飲み屋へこの巾着袋を腰から下げて赴き、「おやじ、とりあえず冷酒」と声をかけながらマイ杯を差し出す。そんな粋を叶えてくれそうな作品である。 絵は描かず、その一歩手前で完成した作品にすることが、塗師としての矜持(プライド)だ。技術には自信がある、自分の世界も持っている…。でも先が見えない山中塗。変り塗のぐい呑は、その未来を賭したレジスタンスでもある。 |
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