平成11年11月11日(木)から14日(日)まで、
石川県地場産業振興センター本館1階・大ホールで開催。 大賞は、広沢漆芸「パーティー・パレット」
(新潟県)に。 世界15カ国95点の作品を展示。
いま、何故、漆なのか。  それは、自然そのものであり、その作品に作り手の創造にかける思いと厳しい手仕事の技が輝くからです。  地球規模の環境問題や地域固有の文化の継承が大きな問題となっている今日、漆という自然素材、塗りという丹精込めた手仕事、そして表現される美しさ。私たちの中で、漆の価値が静かに問い直されています。  第1回より10年を経て第5回を迎える本展は、漆の価値の広がりを願い、旧来の概念にとらわれない、色、形、使い方など、新しい提案を広く世界に求め、優れた作品を表彰展示するもので、11月11日(木)から14日(日)までの4日間、石川県地場産業振興センター・大ホールで開催し、15カ国95点の作品を展示します。

     




■会  期 平成11年11月11日(木)〜14日(日) 午前9時〜午後5時
■会  場 石川県地場産業振興センター本館1階・大ホール(入場無料)
〒920-0223 石川県金沢市戸水町イ80番地
■展示点数 95点(15カ国)
■主  催 国際漆デザイン展・石川開催委員会
[構成] 石川県、金沢市、輪島市、加賀市、山中町、金沢商工会議所、輪島漆器商工業協同組合、山中漆器連合協同組合、金沢漆器商工業協同組合、(財)石川県地場産業振興センター、(財)石川県デザインセンター
■後  援 通商産業省、日本商工会議所、日本貿易振興会、(財)日本産業デザイン振興会、(財)国際デザイン交流協会、(株)国際デザインセンター、世界漆文化会議、漆を語る会ほか
■経  緯 1.作品募集 1)公募部門  応募点数 16カ国177点 2)無審査部門出品依頼点数 5カ国25点 (5回を記念し、これまでの入賞者を中心に開催委員会より推薦したものを、スラ イド審査を無審査通過とした)

2.第1次審査(スライド審査) 公募部門の作品をスライドで審査。
会 期 平成11年6月10日(木) 通過点数 15カ国77点

3.本審査 公募部門と無審査部門で本審査会に出品された作品を審査。 会 期 平成11年8月23日(月) 出品点数 15カ国95点              
(この本審査に寄せられた作品を展示会で展示します)
内訳 公募部門 15カ国77点 無審査部門 4カ国18点
審査員 芦 原 義 信(建築家) 粟 津 潔(グラフィックデザイナー) 栄久庵 憲 司(工業デザイナー) ○ 大 西 長 利(東京芸術大学教授) ○ 小 松 喨 一(金沢美術工芸大学名誉教授) ○ 白   泰 元(韓国中央大学校芸術大学客員教授) ジャン・ピエール・ブスケ(フランス創作漆芸家協会会長) ○は、スライド審査員を兼ねる


4.賞 大賞( 1点/副賞 1,000,000円)
金賞( 2点/ 〃 各300,000円) 銀賞( 4点/ 〃 各100,000円) 審査員奨励賞(7点)、特別賞(10点) 5.審査員による特別座談会 日 時 平成11年8月24日(火)午前10時〜正午 会 場 金沢市文化ホール・大会議室 内 容 入賞作品のコメント。審査を振り返っての感想と、新しい世代 への期待や意見など
■審査コメント ●集まった作品を見て「漆というものの持つ力」を改めて感じる。漆がもつ可能性は世界の生活文化と結びつき、漆の国際性を強く感じさせる。漆に携わる方に限らず、様々な人に見てほしい。そしてその心を読みとってほしい。(小松喨一)

●世界から沢山の作品が集まった。とても嬉しく思う。人を迎えるために、漆ほど美しい、心豊かなものはない。そして漆というのはエコロジーそのものだ。新しい形には用途の拡がりがある。勇気をふるって形の世界に挑んで欲しい。(栄久庵 憲司)

●この展示会は、伝統的な枠の中で、加飾や技術の上手下手を競うものではない。漆というものの特性を考え、生活を見つめ直した新しい漆の提案を求めているのである。さらに、現代の生活空間にどう調和し、どう変えていくかを期待している。(芦原義信)

●新しい創作を目指す者が「発表の場を石川」に求めている。もっと素晴らしいことは「どの出品者も目標を持ち、自分の作品を作っている」ことだ。いろいろな解釈・技術・表現があっていい。それがこの展示会の素晴らしいところだ。(粟津 潔)

●漆は、昔も今も、本当に厳しい礼儀や秩序が多すぎる。そんなことに躊躇していては今のスピードの時代に取り残されてしまう。勇気をもって、今までの掟を破っていくことも大切だ。そのために、さらに新しい提案を求め、評価し、世界の漆を先導してほしい。(白 泰元/韓国)

●審査会では「用」と「美」が議論の中心だった。フランスではこうした美術品の「用」とは、建築の中に漆の美を持ち込み、生活空間をより楽しいものにする。この展示会は、世界中の漆芸家が共に作品を並べ、競い合い、新しいアイデアを得ることのできる唯一の場だ。新しい漆芸術を生み出してくれるよう願っている。(ジャン・ピエール・ブスケ/フランス)

●ジャンルを問わない、世界に開かれ、誰にも開かれた展示会だ。僕はこれが凄いと思う。地球的な環境問題が大きくなる中で、「漆」という自然素材、「塗る」という人間性豊かな行為、漆ほど素晴らしいものない。そして漆が本当に素晴らしいことは、「出来た時が最高」ではなく「人々の生活の中で使われ、その美しさを増していく」ことだ。世界にアピールしていこう。(大西長利)
   
  ■出品作品リスト