審査会レポート

平成30年度の選定商品審査会を11月26日、28日の二日に分けて実施いたしました。当センターのチーフディレクターにデザインやプロデュースなどの分野で活躍中の2氏を審査員に招へい。石川で生まれた多種多様な商品が並ぶ中で、応募者のプレゼンテーションや審査員による寸評・助言などが行われ、18事業者の商品が本年度の選定商品として認定されました。

事務局から

石川県デザインセンターの選定商品事業は、優れたデザインの商品を全国に紹介し、少しでも多くの方々の手に取っていただくための支援を行う事業です。昭和62年度から実施し、東京ビッグサイトのインターナショナルギフトショーへの出展は本年度で18回を数えることとなりました。この事業をきっかけに全国の百貨店や専門店などへ販路を拡げた先例も多数あります。つくり手の皆さんには、審査員の先生方のアドバイスに耳を傾け、反映できるものは反映しながら、さらなる飛躍につなげていかれることを期待するとともに、商品が1人でも多くの方々の手にわたり、愛され喜んでもらえることを念願しています。

大谷 友理

大谷友理 金城大学短期大学部美術学科 助教

モノのうらには人のストーリーがある、と感じた審査会でした。職人が紡ぎ出す美しいカタチ、企業の努力によって生まれる新しい素材や生産性、学生の若い感性とのコラボレーションが印象的でした。
2020年の東京オリンピックを見通した商品もあり、今後も石川県の伝統工芸と産業、教育が三人四脚で「新しい価値(新たなストーリー)」というゴールを目指して行けるよう応援しています。

正理美和子

正理美和子 zuiun マネージャー

今年は自然の恵みを活かしたプロダクトが多いと感じました。また自分の暮らしの中にあったらいいな、次の時代にも渡していきたいな、と感じたプロダクトばかりで、どれも「使い手の風景」が想像できました。それは作り手が、誰が使い手かを思い描きながら生み出したからでしょう。確約のない挑戦を常に深化させながら―。モノづくりにはストーリーがあります。
私たちセレクトショップは、作り手と使い手を結ぶ伝え手として、改めて大事なポジションだと感じさせて頂きました。

志甫雅人

志甫雅人 (公財)石川県デザインセンター 事務局長・チーフディレクター

商品開発は「かんがえる」「つくる」「みせる」「うる」の4つのことが上手く回って成功します。外見が良くてもコンセプトや特徴が伝わりにくいものは残念な結果となります。ネーミングやロゴ、コピー、パッケージ、見せ方、売り方などなど多くのことに気を配る必要があります。ぜひこの冊子掲載や展示会への出品を通じて、自分の商品の魅力をどう伝えていくかを再確認してください。