輪島塗 下取りできる『わらべ椀』
Wajima Urushi Lacquerware ; Children's Bowl
丹念な布着せに堅牢な本堅地、塗り重ねた漆。
職人の精緻の技が生み出す輪島塗は、塗直しをしながら親から子へと伝えていくことができる。ただし、子どもの成長を考えるとサイズの問題があり、実際にひとつの器を使い続けることは難しい。
松本さんが提案するのは、お椀の下取りシステムだ。まずはお食い初めにもぴったりの3寸の『わらべ椀』を。小学校高学年を目安に3寸サイズを下取りに出し3.3寸に買い替え。その後同様に大人サイズに買い替えることもできるし、ゆくゆくはサイズダウンして子や孫に引き継ぐこともできる。
器自体のデザインにもこだわり、「吸い上げる」ことを通じて子どもの体の発達を促す形状となっている。
いいものを長く大切に使うという点で、輪島塗は理想的な器だ。その上で「シェアする」という新しい価値観にも対応している。