『~青の~』
Ornament
カボチャのような、洋ナシのようなフォルム。実際の野菜や果実にはありえない白地に青。流動する素材の、その最も美しい瞬間をとどめた。「第44回石川県デザイン展」の工芸デザイン部門で上位入賞した作品。蓋もあるけれど、どう使う?
富永さんは、作品を買い求めてくれた人が、これがなにものであるか、どう使うか自由に決めてほしいと考えている。『~青の~』と作品名の一部が空白になっているのも、そのため。
「そこにあるだけで空気感が変わったり、幸せな気持ちになれたり。生活の中で得られる、ちょっと特別な感覚のヒントになるようなものをつくりたい」と語る富永さん。金沢卯辰山工芸工房で制作に打ち込む傍ら、金沢で盛んな茶道や華道、街に残る伝統的な茶屋建築に、表現者としての“気づき”を得る日々を送る。