山中漆器 丸皿・カップ
Yamanaka Urushi Lacquer Ware ; Plate & Cup
山中漆器の蒔絵師として、暮らしのなかに溶け込むような漆芸品をつくってきた小林さんがたどり着いたのは、上塗りをしない白木地に加飾する、というスタイルだ。石川県には3つの漆器産地があるが、もともと加賀市山中は木地挽物の技術が強みで、職人の腕も人数も国内の他産地の追随を許さない。
普段は緻密な蒔絵を描き込んでいる小林さんだが、木肌を活かす引き算の蒔絵に取り組み、ポップな「shizuku」とモダンな「tokusa」の2つのシリーズを創作した。
シンプルな木のうつわは、どんな料理にも合わせやすく、かつ料理を引き立ててくれる。「できあいのお惣菜やインスタント食品が食卓に並ぶことが増え、家庭で食器を使う機会が減っているんです。」と小林さん。山中漆器のことはもちろん、日本のうつわ文化の豊かさに気づいてほしいとの思いがある。