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やきもの

色遊びのうつわ

折り紙を楽しむように、
皿の上で5つの色と戯れてみた。

suetukuri
岩﨑 晴彦

砂丘の町、内灘にある岩﨑さんの工房には、日々の暮らしに寄り添う器が並ぶ。 料理の邪魔をせぬように、そして使いやすくとの思いから生み出されるのは、てらいのないプレーンなたたずまい。 砂丘の砂を陶土に混ぜ込んだ作品もあり、どれも手に取れば土のぬくもりや息づかいが静かに伝わってくる。 皿、碗、カップなど魅力的なアイテムがそろう中で、とりわけ人気なのが、白、黄、グレー、茶、黒の5色で彩られた5本組の箸置きだ。 金沢の伝統の婚礼菓子 「五色生菓子」 にヒントを得た食卓の小物が使い手の心を捉えている。

今回の 「色サラ」 は、その箸置きの彩りを皿の上に表現したものだ。 子どもと折り紙で遊びながら色を組み合わせているうちに、これを器で、と思い立った。5色のうちの3色を使って、折り紙を一枚一枚そっと重ねるように釉薬を掛け分けた。 バランスを考えて大きめの皿には金彩も施し、金沢らしさを淡くにじませている。

ふだんは趣きのある単彩の作品が多い岩﨑さんだが、今回の 「色サラ」 では若い世代を意識して色と戯れ、可愛らしさや華やぎも見え隠れする器となった。 活躍とともに顧客の年齢層が広がる中での、岩﨑さんの新提案である。

色サラ○

色サラ○ 白・グレー・黒・金 ¥3,150 / 色サラ○ 白・グレー・茶・金 ¥3,150 /
色サラ○ 白・茶・黒・金 ¥3,150

色サラ○

色サラ○ グレー・茶・黒 ¥2,100 / 色サラ○ 白・グレー・黄/茶 ¥3,150 /
色サラ○ 白・茶・黒 ¥2,100 / 色サラ□ 白・グレー・黒 ¥2,100 /
色サラ□ グレー・黄・茶 ¥2,100

Reasons for selecting選定のポイント

上に盛るものを選ばない使いやすい器。あたたかみが感じられ、食卓によくなじむ。裏側の作りの美しさにも腕の良さが現れている。

Profile

岩﨑 晴彦

岩﨑 晴彦Haruhiko Iwasaki

1969
石川県生まれ
1991-1994
 
 
金沢卯辰山工芸工房にて研修
1993
朝日現代クラフト展 入選
2001
石川県デザイン展 石川県クラフトデザイン協会会長賞受賞
2002
松屋銀座7階アートギャラリー
(東京)個展
2009
茶房一笑(石川)’11
2010
日本いけばな芸術特別企画展
招待作家花器出展
21世紀美術館ギャラリーA(石川)
プチ乙女の金沢展
銀座三越リミックススタイル(東京)
2012
お茶の愉みの器
伊勢丹新宿本館グローバルダイニング(東京)'13
金沢からお正月・日本のかたち 7階遊びのギャラリー・和の座ステージ・1階スペース・オブ・ギンザ(東京)’13

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