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パンダ、ゴリラ、クワガタ…。おなじみの生き物がカードケースの上で愛らしい表情を見せている。素材の絹から下絵、彩色まで、表現はすべて加賀友禅。友禅作家の武部さんが縫製以外の全工程を一人で担当した。付けられた商品名は「かがたっち」。「たっち」とは絹の手触り感を示す“touch”であると同時に、生き物たちの「達」でもある。加賀友禅という伝統工芸に気軽に触れてほしい、生き物に触れて癒されながら人とつながってほしい、との願いが込められている。
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制作の始まりは一昨年にさかのぼる。心のつながりの大切さを再認識し、人と人を笑顔でつなぐ道具を加賀友禅で、と思い立った。選んだのが名刺入れだ。ゴリラのケースの内側に好物のリンゴを置いてみたり、パンダの体の表面に着物の柄を描いてみたり、初対面の緊張をほぐす仕掛けを潜ませた。狙いは見事に的中し、年齢や男女を問わず、さまざまな人が使用感を楽しんでくれている。 本物の感触を伝えたいから、絹に余分な加工は施していない。加賀友禅の美しさ、本物の絹の質感をより多くの人に知ってもらおうと、今日も絵筆を走らせている。 |
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