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あたかも魔法によって抽象化されたかのような動物たち。ゴールドとシルバーのアニマル柄は、表面に凹凸を細工し、マットと光沢の2種の施釉による金彩・銀彩で表現されている。そして柄を際立たせるのが白地使い。“Animali”(アニマーリ:イタリア語で動物たち)は、オブジェの如き存在感のある花器だ。「多様な作品が並ぶ中でも目を引き、関心を喚起するものを作りたい」という思惑が見事にヒットした。今回アニマル柄をモチーフに、と思い立ち、ある挑戦に臨んだ。研修所での在籍以来、つまりほとんど初体験となる鋳込み成型を行ったのだ。 | 一般に鋳込みは量産のためと認識されているが、松本さんにとっては自分が求める形のための必然的選択であった。鋳込み用の粘土の配合や枠をはずすタイミングなど、試行錯誤に費やした時間は半年間。そして作品はシャープで硬質な表情を得たのである。「一つの作風を貫く作家であるより、変幻自在なデザイナーでありたい」。自ら考案して創作もすれば、オファーに応じて制作もするというスタンスを好む。“Animali”の今後の展開が期待される。 |
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