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1981年に創業した「うるしアートはりや」。その2年後に生まれた針谷さんは、蒔絵師であり伝統工芸師である両親の元で漆に囲まれて育った。とくに目指していたわけではなかったが、本能的にすり込まれていたのか進学は造形学科漆工芸コースへ。漆のことを多方面から基礎的に、そして総合的に学んだ。現在は蒔絵師として修業しながら、同世代の共感を生む作品を若い感性で考案する日々だ。今回の作品もその一つ。男もおしゃれをする時代と、蒔絵のメンズアクセサリー“Mt.Artigiano”(モンテアルティジャーノ)ブランドを展開する。 | モチーフは、俵屋宗達など日本の美。江戸時代の図録を研究、それに彼のシャープなラインと勢いのある図柄が加わってフレッシュな感覚のものに仕上がった。直径1cmから3cm ほどの白蝶貝や黒蝶貝に、細部にまでこだわった描写を蒔絵で実現する。「人の目にふれて、そこから会話が始まるコミュニケーションツールにもなってくれれば」。確かに風神・雷神を一対にしたカフスや、登る頭と尾ひれが一対の鯉の滝登りなど、会話のきっかけとなる遊び心も満載である。 |
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