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「初恋」と「別れ」をテーマにしたストーリー性のあるペンダント、帯留、幾重もの花びらを巧みに表現したかんざし。作品にはどれも女性ならではの発想が光る。 高校時代に金属関係の仕事に就きたいと思い、彫金の人間国宝、中川衛氏と出会ったことが加賀象嵌の道に入るきっかけとなった。金属に金属をはめ込んでいく象嵌は、従来花器や置物、香炉などに用いられてきた伝統工芸だ。当初は古典的な作品を制作していたが、もっと個性的に、もっと自分らしく女性であることを生かそうと、新たな作品づくりを開始した。 |
時にはジャズやクラシックなどを聴き、イメージを創出している。 「金や銀など主役になる金属をあえて表に出さない、日本人らしい奥ゆかしさに惹かれました」と象嵌の魅力を語る笠松さん。「時々箱から出して眺める工芸品ではなく、日常的に使える加賀象嵌を提案したい」とも語り、普段の生活に溶け込んで使えるジュエリーや帯留などを中心に制作。自身もその日のファッションに合わせてさりげなく身に付けたりしている。使う人の気持ちがほんの少しでも豊かに彩られるようにと願いながら。 |
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