|
||||||||||||
|
| ||
伝統を守り、破り、離れる。オーソドックスな輪島塗から現代のリビング空間にも合うもの、シンプル化した日常使いの品まで、夫婦二人三脚で器作りに取り組んでいる。 ほってりとした朱塗りは、上塗りを専門とする吉田漆器工房の真骨頂。輪島塗の伝統を“守って”作られた漆器は、朱のやわらかな表情と美しさが際立つ。その工程は変えず、デザインを現代風にしたのが、“破”の器。重ねると市松文様になる取り皿は、収納しやすく、オブジェとして飾れ |
ば下地に用いた黄色の漆が控えめに光を放つ。そして、工程を簡素化して輪島塗から“離れた”のが、“日々器”と名付けられた丸皿シリーズ。下地の珪藻土の丈夫さを生かして傷つきにくくし、価格も抑えて初心者にも使いやすくした。 「買った人もうれしくて、私たちもうれしい。そんないい循環で器を作っていきたい」。作り手としても使い手としても器を楽しむふたりならではの生き生きした雰囲気が、手にとった器から伝わってくる。 |
| |||||||||
|