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陶石も絵の具も九谷焼の材料を使い、モチーフは花。本人も「テーマは古き良き日本」という。それなのに、なぜかしら異国情緒が漂う。 特徴のひとつは、多彩な色づかい。九谷五彩を組み合わせたり、淡くしたりして、さまざまな色合いを出していく。時には黒を面的にあしらい、シャープさと重厚感を演出。「器に服を着せるように」描くのだという。 菊や牡丹、山野草といった和風の花さえも、山下さんの手にかかるとデフォルメされてエキゾチックに変身する。 |
それでいて、大正ロマンや昭和ハイカラのように懐かしさも感じられる器やインテリア。一風変わったフォルムとの組み合わせも魅力的だ。 今までいただいた、嬉しい ほめ言葉は「この皿を買ったら、住む家ごと変えたくなるね」というお客さんの一言。「作品そのものの価値より、作品がそこにあることの価値を大切にしたい」。描き込んではいるが、そこで完結することなく、さらなる空間の広がりをイメージさせてくれるような力が、山下さんの作品にはみなぎっている。 |
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