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箔一は創業以来、箔製品の製造から加工までを一貫して手がける製造メーカーである。その箔一に、輪島で漆芸の経験を積んだ木戸口さんが入社して8年。同社の漆工房の職人として、いかに箔の魅力を生かしたものづくりをするかを自らの課題としてきた。中でも専門である蒔絵との組み合わせは、箔をメインに用いるこれまでには見られない手法で、繊細な箔の扱いに苦労しながらも、それぞれ質感の異なる輝きが、金沢の郷土料理を盛る“治部煮椀”に独特
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の濃淡や強弱、陰影を醸し出すことに成功している。 宇宙をモチーフにした“漆カップ”や、“箸置き”など、本来の用途以外にも現代にマッチするインテリアとして多様性のあるシーンを提案したりと、デザインにも自由で遊び心のある若い感性が光る。「これからもよりよい物を求めて、人に愛される作品を生み出していきたい」。伝統工芸を継承しつつ、箔と漆の新しい分野を切り開く木戸口さんの挑戦は、さらに高みを目指す。 |
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