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工房を構えた2年ほど前から、豪さんが素地を、美保さんが上絵を担当する夫婦コラボレーションの作陶スタイル。「現代の生活の中にさりげなくとけ込むような器」がコンセプトで、端正な素地に色とりどりの柄を描いた菊ちらしや和レースのシリーズはその代表作だ。 洋食器ともなじむ風合い、収納しやすい大きさ、手にしっくりとくる形など、作品はどれも今の暮らしの中で使われることを想定している。 |
それでいて青みがかった素地に九谷五彩で菊や鳥などを描く古典的なディテールは、九谷焼の美しさに魅かれて陶芸を志したふたりらしさの表れ。どちらかといえば隙のないシャープな形を好む豪さんと、遊び心やインスピレーションを大切にする美保さん。現代と伝統がほどよく同居する作品は、互いの個性を生かしながら制作を続けるふたりならではだ。2つの情熱と可能性のかけ算から、これからどんな作品が生まれるのか。期待せずにはいられない。 |
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