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どう使うか。どんなシーンで使うか。廣島さんのものづくりはいつも「使う」こととの対峙から始まる。たとえば、幾何学柄が彫り込まれたグラス類。入念なカットが彼の仕事である。精密なカットワークや飾り過ぎないシンプルなデザインは、グラスのある時空間をより豊かで美しいものへと誘ってくれる。お酒が好きな彼ならではの使用感とたたずまい。使う場の家具やファブリック、照明具までも頭に描きながら作りあげていく。ものとのコミュニケーションが何より大切なのだという。 | 凹か凸か。小鉢も興味深い。エッジの際まで削り込んであるため、くぼんでいるにもかかわらず水を湛えているようにも見える。神仏のお供え器として使われることをイメージしたそうだ。生活スタイルが様変わりする今日、何にでも使えるものでなく、使うという行為や状況から生まれるものがきっとある、それを作りたいのだと語る。“新しきもの”を探す日が続いている。 |
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