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おっとりともの静かな晴之さんは木地から塗りまで何でもこなし、明るく爽やかな浩美さんは蒔絵仕事が中心で、浩美さんは作品発表の時だけは慣れ親しんだ旧姓のまま。晴之さんは広島の出身で、武蔵野美術大学で木工を、輪島漆芸技術研修所で漆を学び、気のあう仲間にも恵まれて、現在ではなんとか人からも木地を頼まれるようになり、近所に作業場を借りて細々と独立です。木地仕事の傍らの創作は、伝統的なものではなく、シンプルで端正な、木地と塗りの妙を味わって欲しい仕上がりです。浩美さんは、高崎芸術短大で油絵を学んでいた時、講師の一人に今は金沢美術工芸大学で漆を教えている山村慎哉さんがいて、漆の表情の美しさに魅了されて輪島に。 | 大向高洲堂に入社して商品開発課で6年働き、蒔絵は榎木啓さんのところで2年間修業。伝統的なモチーフではなく「自分が描きたいように描いているだけ」と、お洒落で可愛い蒔絵が魅力です。違う地から輪島に来て、それぞれの道を歩んでいたお二人ですが、友達や先輩とワィワィ呑んでいるうちに、回りを固められ、この春には待望の赤ちゃんも誕生のご予定です。「二人併せて、なんとか一人分の稼ぎかな」と、若い二人の生活は苦しいようですが、三人になったら春の暖かな風が吹きそうです。 |
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