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艶めかしいまでの「漆」の美しさが醸し出されたボールペンに、「漆が求めている新しい形だね」とため息がでそうです。 本業は塗師で、お椀にキチッとした塗りを施したり、蒔絵を施したりしています。この世界に入ってからは、一筋に塗りの仕事に取り組んできましたが、最近ようやく自分の時間で普段の暮らしでなにげなく使えるもの作りを楽しんでいます。 なよっとしていて、握りしめると折れそうな、いかにも日本的な雰囲気の秘密は葦を軸に使っていることです。電気メーカーに勤める朝から夜遅くまで忙しい友人が、一日パソコンに向かっていて、ふとペンを持った時にホッとすると言ってくれ、癒しの効果もあるようです。 | 海辺にある葦は水を浄化する作用があるので、人の気持も浄化されるのでしょうか。 趣味は海釣りで黒鯛を釣っていますが、熱帯魚も好きで、蒔絵は銀を使ってアロアナを描いてみました。目の部分は螺鈿です。温泉旅館が多い土地柄なので、ホテルのフロントで使って欲しいので長いものも作ったそうです。2年程前に、南坊流教授今村宋哲さんと道場六三郎さんの二人と出会い、お話をしたことから種本さんの視野が広がったそうです。お子さんも大きくなり、気持にも時間にもゆとりがでてきたのかもしれません。乾漆の盃やぐい飲みは親しみやすい形で、今後も堅苦しくないお椀や抹茶椀、アクセサリーなどももっと作ってみたいと楽しそうに語っていました。 |
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