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「あんか」という言葉は、山中で一人前になった男性のことをそう呼びます。山中漆器産地では、仕事は分業化されており、誰のために何故作っているかを考えることもなく、仕事が減ることを嘆き、工賃が安いと、愚痴ばかりということも少なくありません。 そんななか、皆が出入りする大島東太郎商店の大島豊樹さんから「お前ら愚痴をこぼしている暇があったら、自分で考え、自分で作って、お客様の声を聞いてみろ」とアドバイスされ、グループが結成されて7年が経ちました。 山中漆器産地では、どうしてもろくろ技術で作られた椀から逃げることが出来ません。「ではっと今回は、あえて器でないものを」と作ってみたのが漆の額縁です。 | 下地の布着せを見せた拭き漆や木地溜、蒔絵など、大切な思い出を上質な漆の額で飾ってみたいものです。 本業以外の時間でみんな集まり、議論して、それぞれの技術の専門性を生かすというのは大変なことですが、できる限り1年に1回は新作を発表していきたいし、いろいろな展示会にも参加したいと意欲的です。展示会はお客様から、意見や感想など直接聞くことができるのが本当に楽しく一番の勉強になるようです。メンバーは大島さんから教えてもらい、試行錯誤を積み重ねてきましたが、いつまでも若くはありません。いつかは次に続く若い人にその思い教えていくことも大事なことと研鑽を重ねています。 |
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