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漆゛験室（じっけんしつ）は、山中漆器産業技術センターの産業振興をめざす研修事業の一つとして平成9年4月に開設された若手職人中心の商品開発のためのグループです。
当初は、山中漆器の位置づけや漆器製品に関するマーケティングをはじめ新商品開発のためのノウハウを学び、活動を通してメンバー全員の意思統一を図りました。
第二のステップとして、具体的にものづくりに入りましたが、私たちの商品開発に対する基本的な考え方は、今までと違ったアプローチから漆の商品開発を考えていったことです。
普段とは違うスタンスでものづくりをもう一度見つめ、自分たちがやったことのないことに挑戦してみたいとの思いから見つけたテーマは「使い捨て」。
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山中の産地で今までなら使い捨てていた物を拾って利用するのです。私たちにとっては、このプロジェクトは製品化までのプロセスも重要な勉強の一つです。
営利が目的ではなく、商品を開発していく過程で何かを発見していく場なのです。そういう意味でも漆゛験室という名前をつけたんです。
私たちが生み出した商品第1号は、製造工程の中で使用する漆を漉す和紙を使ったボールペン「こより」です。
古来から日本人が親しんできた和紙、漆という自然の素材からつくられたボールペンは環境にもやさしく、手にしっとりとなじむシンプルなデザインに仕上げています。
手作りの素朴さと機能性を兼ね備えた商品です。 |
